小千谷市 岩沢

新潟県小千谷市の南端に位置する岩沢の紹介です。

イワッコシ

「イワッコシ」をご存知ですか?
当地岩沢ではそう呼びますが、他の地域では別の名で呼ばれているかもしれません。
別の呼び名を使っていたらお教えくださいませ。

 多くの植物がそうであるように、イワッコシにも繁殖に適した場所があるようで、あちこちで見かけるというほど一般的ではないかもしれません。
また、目立ちませんし、昔と違って子供の頃にも山で遊ぶことも少ないでしょうし・・・。
だから、「知らなかった」という方も少なくないかもしれんせん。

 先日、当地岩沢にお住まいの方が「あまり見かけなくなったから、刈り取られてしまわないように保護しようと思って・・・」と、株の周囲をビニル紐で囲っていました。
その後、熟したころに1個もらって懐かしい味を思い出しました。

ちなみに、イワッコシの正式名は「イワナシ(岩梨)」というようです。ウィキペディアでは次のように解説しています。

果実は緑色から赤褐色の果皮に包まれ、径1cmの扁球形の蒴果となり、ナシのような甘味があり、食用になる。和名は果実がナシ(梨)に似ていることによる。日本固有種。北海道西南部、本州の日本海側に分布し、山地から亜高山帯の林縁に生育する。

子供の頃イワッコシの皮を剥きながら「ミカンの皮を剥いた形に似ているな」と思っていました。
数年前に旧川西町(現在十日町市)の人とイワッコシの話になり、その方が「イワコウジ」とおっしゃっているのを聴いて、納得しました。
コウジはミカンの一種で、ウィキペディアでは『コウジ(「甘子」または「柑子」、学名:Citrus leiocarpa)は、ミカン科ミカン属の常緑小高木で柑橘類の一種。 「ウスカワ(薄皮)ミカン」とも言われる。 』と解説しています。
味は梨のようですが、皮を剥いた状態の見た目はコウジのようなのです。
味から名づければ「岩梨」、見た目から名づければ「イワコウジ(漢字にすれば岩甘子ということか?)」ですね。
イワッコシはイワコウジと同じ捉え方の名づけだったと思えるのです。


 


草刈り作業によってイワッコシの株が刈り取られてしまわないように、赤いビニル紐で注意喚起して、保護しています。

イワッコシの株


イワッコシの実です。

イワッコシ


イワッコシの葉と実です。

イワッコシの葉と実


熟したイワッコシの実です。

イワッコシの正式名称は「岩梨」というようです。


イワッコシの皮を剥いた状態です。ミカンの皮を剥いた状態に似ていますよね。

イワッコシの実、皮を剥いた状態です。ミカンの皮を剥いた状態に似ていますね。


「蒴果(さくか)」という概念は厳密に理解できていませんが、朝顔の種のようなことだと思っています。
最初に紹介したウィキペディアの「果実は緑色から赤褐色の果皮に包まれ、径1cmの扁球形の蒴果となり」という解説部はこの画像のような状態を言っているのだろうと思います。
ただし、イワッコシに種があるのかどうかわかりませんが、あるとすれば小さな黒い粒のような気もします・・・。

イワッコシ(イワコウジ)の実 正式名「岩梨」

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