世界のニュースを日本人は何も知らない3

ロンドンに住居を構えていらっしゃる(「はじめに」から)という谷本真由美さんが紹介する世界の様々なニュース、興味深く拝読しました。

 

世界のニュースを日本人は何も知らない3

 私は海外の情報(特に習慣や文化など)には無縁なので、ロンドンに住居を構えていらっしゃる(「はじめに」から)という谷本真由美さんが紹介する世界の様々なニュースを、とても興味深く拝読しました。
 そして、改めて「多文化共生」は嫌だと痛感しました。「他文化強制」はご容赦願いたい。
 お互いの文化は認めたうえで、国境を守ってそれぞれの国に住んでいるという姿が良いと思います。

 谷本真由美さんの「世界のニュースを日本人は何も知らない3」を紹介するために、以下に目次や目を留めた項目をコピペさせていただきます。
 興味が湧いて、他も読んでみたいと思ったら、本書を手にしていただければと思います。

世界のニュースを日本人は何も知らない3 谷本真由美



目次


 はじめに 3

 第1章 世界の「ずさんな戦略」を日本人は何も知らない………7
気候変動に関する過去の予想がほとんど外れていた 18  / 欧州はエコ大国 ―― それは大ウソ 21  / 実は“超適当”な欧州のゴミ分別 22  / さらに大雑把なイタリアのゴミ収集 26  / イギリスではリスがドブネズミ扱い 27  / 象は性格が悪い 30  / イギリスの家に暖炉とバーベキューセットがある理由 32  / 欧州の人は機械を信用しない 36  / 欧州人の機械嫌いと駅 39  / 日本でDXが進まない理由 42

 第2章 世界の「オリンピック熱」を日本人は何も知らない………47
欧州の人々は東京オリンピックをガン無視していた 48  / オリンピック種目を見たことない人々であふれている欧州 49  / オリンピックの起源は貴族のお遊び 51  / 欧州のオリンピック選手の名前と階級 54

  第3章 世界の「日本のイメージ」を日本人は何も知らない………61
動画サイトで日本の街の風景が大人気な理由 62  / 先進国の生きがいブーム 64  / 日本は意外にも多様性に寛容な国 66  / 日本人女性は国際結婚がわりと多い 69  / 海外よりはるかに進んでいた日本の漫画やアニメ 71  / 日本では昔から欧米よりも多様な漫画やアニメが存在 74

 第4章 世界の「日本の人気」を日本人は何も知らない………77
世界一品質が良いと評される日本の文房具 78  / なぜ海外の人々は日本の駄菓子をわざわざ輸入するのか 80  / 欧州でバカ売れしている日本の道具 83  / 欧米では日本よりうまい豆腐とヤクルトが流通している理由 86  / 海外の人がやたらと歌舞伎町に詳しい理由 90  / 海外で日本式のお片づけが大人気な理由 93  / 侍や日本刀を日本人よりも大事にしている欧州の人々 95  / 移民がイギリスに新しい食文化をもたらした 97  / インドのカレーに飽きて日本のカレーがイギリスを席巻 100  / カツがないカツカレーがなぜカツカレーとなったか 102

 第5章 世界の「同調圧力」を日本人は何も知らない………105
フランスは「同調圧力」がものすごい 106  / フランスでは人の目を気にしすぎて精神的な疲労がスゴイ 108  / 欧州では専業主婦でいることは恥ずかしい 110  / なぜコスプレがヨーロッパで人気なのか 113  / イギリスの仁義なき階級マウンティング! 115  / イギリス人成金の果てしなきマウンティングごっこ 119

 第6章 世界の「ヤバすぎる国民性」を日本人は何も知らない………123
イタリア人は“喪男”だらけ!? 124  / なぜ日本人女性がイタリアでやたらとナンパされるのか 127  / イタリア人、実は案外ケチ 130  / 実は富裕層が多いドイツ人 132  / ドイツ人が愛用する高級スーツケース「RIMOWA」 134  / お金はあるが、どこまでもせこいドイツ人 136  / 実は貧富の差がアメリカ並みのドイツ 138  / 奥さんが好き放題お金を使っていると思われがちなドイツ 140  / 欧米の男性が家事をする理由の真実 143  / 日本人男性が家事をしないのは過去の遺物 145  / 欧州はDQNだらけで美術館に行く人はごく一部 147  / イギリスの一般人の娯楽は限りなく底辺だった! 150  / 実は超治安が悪い北欧 152

 第7章 世界の「イギリス王室と政治家」を日本人は何も知らない………157
新たに誕生したプリンセスの名前はこんなに長い 158  / ヘンリーとメーガンの第二子はDQNネーム! 160  / フォトショしまくり写真で激怒される 163  / 当然ながら王室関係者は大のブランド好き 165  / テレビ局に圧力をかけたヘンリー王子とメーガン妃 168  / イギリスの健康大臣、ゲス不倫で辞任 170  / 公私混同どころではないイギリス閣僚 173  / コロナ防疫の知識皆無なイギリスの政治家 176  / コロナ対策の注意をガン無視のBBC 177  / ドイツ皇帝のひ孫の落ちぶれ方がすごい 180

 第8章 世界の「風俗とドラッグ」を日本人は何も知らない………183
スワッピングが大好きなイギリス人 184  / イギリス人、ロックダウン中にエロサイトを観て楽しく過ごす 187  / 意外にも欧州で好評なアダルトサイトはイギリス発 189  / アメリカと欧州では日本人に偽装したアジア人風俗嬢が大人気 192  / 実は売春が大好きなフィンランド人 195  / フィンランドでも「パパ活」が大人気 198  / イギリス警察、刑務所内で大麻の提供を検討 200  / コロナでロックダウン中のイギリスの麻薬死は史上最高 204

 第9章 世界の「エンタメ事情」を日本人は何も知らない………207
コンテンツが多様化した理由と世界の変化 208  / コンテンツのリメイクや新たなシリーズづくり 210  / Woke文化推進の学校に親が抗議し子どもを退学させる 213  / バングラデシュが『ドラえもん』の放送を禁止 215  / BLMのデモが起きた町は殺人率が増加 218  / アメリカのコミック売上トップ20はすべて日本の漫画 220  / アニメをほぼリアルタイムで観ている海外のファン 222  / 海外でテレビ放映されるアニメには日本製がズラリ 224  / 日本の皇室は厳かでミステリアスな存在 226  / オリンピックで開会式に登場するべきだったコンテンツ 229  / 日本の広告代理店と政府の救いようがない時代遅れ感 232  / 海外では圧倒的人気の任天堂が使われなかった訳 234  / 開会式登場を熱望したYouTubeで大人気のピコ太郎 236

 第10章 世界の「重大なニュース」を知る方法………239
情報の読み方を日本人は知らない 240  / フェイクニュースの見分け方 242  / 信頼できる科学情報の探し方 244  / 検索力の身につけ方 248

 おわりに 250
  


フランスは「同調圧力」がものすごい

 日本人で出羽守といわれる方のなかには「フランスは日本より自由! みんな好きな服を着て好きなメイクをし、同調圧力がなくて自由なの。さすが大人の国ね!」と言い張る方がいます。そのような方はおしなべてヨーロッパヘの滞在時間が短く、さらに普段は日本人としか付き合っていないのかもしれません。
 フランス人は他人の見た目に対しておそろしく同調圧力が強く、特に女性に対しては日本以上に要求が厳しいです。フランスでは女性は肌を見せるのが当たり前で、見せない人はおかしいと思われる文化があります。それが若い人だけではなく、ある程度年齢がいった人でも同じです。
 日本なら中年や熟年の女性が胸の開いたシャツを着ているとギョッとします。水着も胸を強調したり、お尻のカットが深かったりすると、日本ではとても着られません。そのすべてを着るのがフランス人です。
 なぜフランス人女性は肌を出すのが当たり前なのか ―― 。 それは1960年代に盛んだった「古いフェミニズム運動」の名残なのです。当時のヨーロッパではフランスだけではなく、ほかの国でも女性の解放運動が盛んでした。 それまでは肌の露出が控えめでスカート丈も長く、ふんわりとしたブラウスやワンピースがファッションの主流でした。性の解放の流れを受けて体の線を出す、短いスカート丈、これらが「女性が自主的に自分の個性を主張する権利」の象徴となったのです。 その流れを受けてイタリアやスペインでもフランスと同様に肌を露出するファッションが自由のシンボルとなります。トップレスが流行ったのもそのトレントに沿ったもので、肌の露出を避ける人は「自由を否定している」とみられてしまうのです。 そのため、フランスではイスラム教女性が公的な場でニカブやヒジャブといった顔や髪の毛を隠す被り物をすることを禁止し、プールでも全身を覆うイスラム教の女性用水着やウェットスーツのような感じのブルキニを禁止する自治体もあります。 とはいえ、このような流れは今の若い人の問では下火です。彼女らは自然なフェミニズムを好み露出系のファッションよりもゆったりした服やボーイッシュな服、スポーツウェア系が人気でトップレスも減っています。
 このように若い人の意識が変わる一方、オフィスや公の場では女性は常にセクシーでなければならない、という意識が根強く残っているのです。


なぜ日本人女性がイタリアでやたらとナンパされるのか

  イタリアなどヨーロッパに滞在する日本人女性は「イタリア人男性はやたらとナンパしてくる」さらには「女性に対して素敵なことを言うので日本人男性は見習うべき」と言うことが多いです。
 先日、Twitterでこんな投稿をみかけました。イギリスで語学スクールに通いながらバイトしたい人が抽選で滞在許可が下りる「ワーキングホリデー」で、30歳ぐらいのアルバイト女性がイタリア人男性から食事に誘われ、こう言われたそうです。
 「イタリアでは男性がすべての費用を持つのが当たり前なんだ。これは習慣なんだよ」感動した彼女は、「日本人男性はそんなことをしないので、もっとイタリア人を見習ってエレガントになるべきだ」とTwitterに書いていました。
 私はこの発言にすこし違和感を覚えました。この男性のように、たいして仲よくない女性に食事を奢ったりデートの費用を出したりするのは、イタリアであってもめずらしいことで習慣でもなんでもないからです。
 ロンドンはイタリアよりも物価が高いので、中心部で大人ひとりがそれなりの食事をすれば5000円から6000円ほどかかります。食事のほかに展覧会など観覧すると2人分で合計3万円くらいはかかるでしょう。
 それを手取り14~15万円の人が出せるわけがないので、はっきり言ってこれは特殊な例です。そこまでのお金をワーキングホリデーでフラフラしているよくわからない女性に出すのは、「あなたに食事以上の行為を要求するつもりですよ」=「性的関係までしたいからよろしくね」という意思確認なのです。
 海外にいる日本人女性は似たような事例に遭遇することが多いようです。それをtwitterやブログで延々と書いて、日本人男性は奢らないし、ナンパもしてこないのでけしからんと批判するのは先の女性だけではありません。
 なぜ彼女たちがそんな頻繁にイタリア人や、どちらかというとドケチな国民性の男性たちに奢られるのでしょうか。それは彼女たちの大半は仕事で現地にいるわけでもなく修士号や博士号など正規の学位取得のために毎日せっせと勉強しているわけでもない。ワーキングホリデーとか語学習得のために滞在しているだけだからです。  仕事で来ている人や学位取得留学の人の場合は、その後の生活もかかっているし遊んでいる暇がない。留学の場合は課題が凄まじく繁華街をフラフラ歩く暇すらない。週末も半分泣きながら専門書や課題と格闘です。修士号となると一週間で500ページ読んでこい、などというおそろしい課題が待ち受けているのです。
 仕事でイタリアに滞在する女性の場合は街をフラフラする暇もなくオシャレをする気力もない。表情も暗いのでナンパする男性が近寄ってこないのです。現在はコロナ禍のせいで以前のように気楽に出歩くわけにもいかず、ナンパを目的とした男性に出会う機会も減ってしまいましたが……。
 日本人女性は箱入り娘が多く世間知らずなので簡単にこういう男性たちの餌食になる。押しにも弱く、声をかけてくる男性を拒絶するわけでもありません。中国や韓国の女性だと「うるさい!」と力強く拒絶する。だから怖くない日本人女性に声をかけやすい。よって各国のナンパ師が日本人女性に集中して声をかけてくるのです。
 さらに日本人女性が「○○国の男性は女性に積極的でやたらとナンパしてくる」「○○国の男性はすぐに奢ってくれる」という思い込みや体験を書籍や雑誌、ネットに発表し、その国の男性のイメージをアップする。そうはいっても日本人女性側か、自分がいかにもてるかを印象づけたいので、少し大げさなところも多いのです。


奥さんが好き放題お金を使っていると思われがちなドイツ

  貧富差は子どもの学力の差となって明確に表れます。
 たとえば2015年のOECD統計では、11歳の科学のパフォーマンスがドイツではトップ層と底辺層で23%以上の開きがあります。これは27%を超えるフランスに次いで大きな差となっています。
 ちなみに日本は16%程度で、他のEU諸国はポルトガルを除きおおむね20%以下であることからもドイツの格差の大きさがよくわかります。
 日本人は、ヨーロッパの人々はアメリカ人のように投資などやらず、福祉にお金を使って平等な社会をつくりあげているのだと言い張っています。それはあくまでもヨーロッパのことを表面しか知らないジャーナリストやブロガーが語る話です。
 富裕層はさらに豊かとなり上流階級が固定されている。ただドイツは歴史のある国で富裕層はあまり表に出ることがなく、彼らが裕福になっているのがわかりづらいのです。
 ドイツ人のセコさは節約や普段の生活だけに限りません。ドイツ人の夫は女性のお金の使い方に逐一文句をいう。それは、「趣味か?」とつっこみたくなるほどです。
 ドイツではお金をたくさん使う女性はとんでもない女だとの認識が日本よりも強く、夫は妻の買い物に対して延々と文句をいいます。とにかく妻には無駄なものを買わせないのです。
 妻が自分で稼いでいるお金でも「家庭のお金は夫婦のお金」という意識なので、服や化粧品に散財をしている妻に対して夫は容赦ない。日本のように妻が家計を掌握し支出を管理していると聞くと、ドイツの感覚ではたいへん驚かれます。
 こうした傾向はドイツだけでなくイギリスやフランス、スペインといった他の国でも似ているところがあり、家計の支出に関しては日本よりもはるかにシビアです。
 それに妻が家計を管理するのはヨーロッパ全体でみてもめずらしいことで、夫が家計をみっちりとコントロールしている家もかなり多いです。
 家によっては妻と夫が共同の口座にお金を入れて、それで毎月の支出を管理しているケースもありますが、そういう仕組みの場合でもやはり妻は自分で稼いでいるお金を勝手に使うことができません。
 なぜ彼らがこんなにみっちり家計を管理するかというと、やはり生活が厳しいために、お金のことをきちんとしておかないと将来が不安になってしまうからです。
 貧富の差はどこの国でも年々広がっているし、日本に比べると安定した雇用が少なく簡単に解雇される国も少なくないので経済的な不安が大きいのです。
 実際、日本人が想像するほど社会福祉も恵まれているわけではありません。医療費が無料で最低限の医療が保証されていても医療の品質が低く、別途民間の保険に加入してプライベートで治療を受ける人もいるのです。
 


イギリスの一般人の娯楽は限りなく底辺だった!

  イギリスの一般人は普段、何を楽しんでいるかというと「泥酔すること」です。
 
中年であってもパブやバーで床や路上に寝込むほど泥酔する人がいます。それが決して少ない数ではない。家の中でもアルコールを大量に消費しており、アルコール中毒や付随するDV、肥満が大きな問題になっています。
 さらに彼らはクラブやバーに出かけることも大好きです。これは中年であってもめずらしくありません。そこでナンパされて不倫をすることも少なくない。日本に比べると人間が“枯れる時期”が遅いのです。
 休暇で海外の激安ビーチに出かけることも人気です。ビーチで何をするかというと、カンカンに日焼けして一日中ビールを飲んでいる。女性の場合は中年でも露出度の高い服を着てナンパされるのを待ちます。日本人のように海外に出かけたからといって、いろいろなところを観光でまわるわけではありません。
 男性の場合、サッカーが人生の一部のようなものです。毎週のようにサッカーくじを購入し、シーズンチケットを買ってお気に入りのチームを応援する。イギリス人にとってのサッカーは日本の競艇や競馬に該当し、その雰囲気たるや熱狂的なのです。
 彼らの外での楽しみは外食とかビンゴに出かけるくらいのもので、日本に比べるとあまり文化的な活動には興味がありません。そのため美術館や博物館が無料でも出かけない。ベビーシッターや家政婦を雇って、わざわざそんなところに出かけるわけはありません。そもそもそういう文化がないのです。
 お金がない彼らがベビーシッターを雇って出かけるとき、それはビンゴ大会やクラブ、子どもを置いて海外へ遊びに行く場合などです。ただし大半の年収は350万円とか400万円でお金がないので、業者に頼まず自分の親とか親戚に子どもを押し付けて旅行する。そういう子どもを連れた高齢者を街中でよく見かけることがあります。
 なので日本人が想像するハイソなヨーロッパの人々は本当にごく一部であって、日本のマスコミにたびたび登場するような「海外通を偽装している人々」は現地のことをあまりよく知らないのです。


実は超治安が悪い北欧

  日本人は北欧に夢のようなイメージを抱いている人が多いのですが、実は治安が悪い街が少なくありません。国運は10万人あたりの殺人数を調査し、ヨーロッパのもっとも危険な街をランキング化しています。
 それによると、なんと驚くべきことに1位から3位までをバルト三国のリトアニアの都市が占めるのです。バルト三国といえば、日本のブログや旅行雑誌で「ロマンティックな小国」「北欧の香りが漂う中世の国」と紹介されています。
 ITで有名なエストニアのご近所にあるので前向きなイメージの人だらけですが、現実は大違い。欧州一危険とされた1位のカウナスは10万人あたりの殺人が5.4人。他のリトアニアの危険都市はスリや交通事故も大問題で3位までを独占しているのです。
 4位はなんと意外なことにフランスのマルセイユでした。10万人あたり3.5人と高い数値です。フランスも治安が悪い場所が少なくなく、特に南部のマルセイユは港町ということもあってかドラッグや麻薬問題も深刻です。
 同国のニュースサイトでは、この街で発生した乱闘や殺人の事件がよく報道される。公共設備やサービス関連も貧弱で2021年にはマルセイユの小学校でネズミが大量発生し、子どもが自宅待機を命令されるという事件が起きているほどです。
 5位はハンガリーのデブレツェンで10万人あたり3.0人。6位はスロベニアのセリージェで2.6人。どちらも日本の北欧ツアーでは「ロマンティックな街」と宣伝され、中高年が高額な旅行費用で訪れる国です。ハンガリーも経済的に豊かとはいえず、地方に足を延ばしても仕事がないので、若者の多くは西側へ出稼ぎに行くのです。
 7位がイギリスの北アイルランドにあるベルファストで2.4人となっています。このベルファストは宗教問題を抱える北アイルランドの首都で、1970年代から80年代は爆弾テロや市街地での銃撃戦が当たり前でした。
 ウチの夫が親しい友人や私の知人は北アイルランドの出身が多く、彼らの親戚や近所の人が地元の銃撃戦に巻き込まれて亡くなった。私の知人のお父さまは、近所で銃撃戦が起こり隣の人が目の前で撃たれて殺されたことを涙ながらに語っていました。
 ある友人は北アイルランドでは爆弾テロが多すぎて慣れてしまい、爆撃の合間を通学通勤するのが当たり前だったそうです。彼は地元の政情不安や貧しさに耐えかねて、1980年代前半に地元を出て学者となり、その後ずっとイングランドやオーストラリアに住んでいます。その彼はこう嘆いていました。
 「地元には戻らない人が多い。仕事もないしホントに悲惨だよ。みんな帰省すらしないんだ。この前だってバスが放火され大きな騒動もあっただろ。今だって一触即発なんだ。誰がそんなところに住みたいと思うか?」
 イングランドでは北アイルランドヘ観光に出かける日本人は奇人扱いされるのです。
 ちなみにアメリカでもっとも危険なセントルイスの場合、10万人あたりの殺人数が60.9人。欧州で一番危険なはずのカウナスのなんと11.2倍であり、アメリカの危なさは桁違いということなのです。
 警察庁の平成29年の「犯罪統計資料(暫定値)」によれば、日本でもっとも殺人数の多い大阪でも10万人あたり1.2人ですから日本がいかに安全かよくわかりますね。


スワッピングが大好きなイギリス人

 日本人はイギリス人というと、シャーロック・ホームズのような紳士や女王さまみたいな淑女を想像する方が多いのですが、現実のイギリス人の生活は日本人の推測とはずいぶん違っています。象徴的なことのひとつがイギリス人の性生活です。
 日本ではあまり見かけませんがイギリスでよく話題になるものにスワッピング、いわゆる夫婦交換があります。これを英語では「スウィンギング」といい、愛好する人々のことを「スウィンガー」と呼びます。
 イギリスでは愛好者が集うSNSとして「Clubs4Fun」というサイトが大人気。密室ではなく、なぜか森とか農場など野外で事を行うのがイギリスらしさ。イギリスは寒いので夏に集中しているのですが、夏でも気温が低く突然雨が降ってくることがあるにもかかわらず、そんなことは気にせず熱心に取り組む人々がいます。
 コロナワクチンの接種が進み、イギリスでは外出の規制がほぼ撤廃されました。撤廃後に大人気なのがなんと、このスウィンギングを行うイベントです。
 BBCの「トップギア」で司会をされていたジェレミー・クラークソン氏は、スウィンガーたちの被害にあったひとりです。彼は最近Ammazonの動画サイトで「クラークソンズファーム」という番組を流しており、農場でいろいろ挑戦する活動をしています。なんと、この農場がスウィンガーたちの社交場に選ばれてしまったのです。
 スウィンガーたちの間では、有名人の農場や所有地で会合を企画し活動するのが流行っており、さらにオーガニックな農場での活動推進が大人気です。クラークソン氏の農場もオーガニックで環境が良いので会場として選ばれてしまいました。
 イギリスの元首相で「鉄の女」と呼ばれたサッチャーさんの出身地リンカンシャーは、キャベツ栽培や食品加工が主要産業の農村地帯です。なんと、この地域でもスウィンギングが大人気なのです。
 コロナの規制撤廃後に企画されたスウィンガーのフェスティバルでは、カップル用のチケットが45,000円と高額にもかかわらず飛ぶように完売。参加者には直前まで開催場所は知らされず、スウィンガー用SNSでプロフィールの厳重なチェックがあり、参加直前にコロナの抗原検査を実施し感染対策を徹底しての開催でした。
 イベントはクレー射撃、水に濡れたTシャツ着こなしコンテスト、大人向けのバウンシーキャッスル、いわゆる空気を入れて膨らませた“お城”も提供されるなどフェスティバル色の強い楽しげなものでした。
 開催地からはイベントの騒音に関する苦情がありましたが、スウィンギング自体に対してはかなり寛容でした。このことからも、イギリスの地方自治体がこのようなイベントに比較的オープンなのだとわかります。おおらかな国民性だからでしょう。
 スウィンギングの大盛況を受け、お店を改装し「スウィンガー様御一行」を大歓迎するビジネスも増えています。たとえばリバプールのビルケンヘッドというところにある「Townhouse Swingers」は、2万人あまりだったメンバーが、コロナ規制撤廃後には50パーセント増で毎日予約がソールドアウトしてしまう大盛況ぶりです。
 ロックダウンの最中には政府からの補助金を受けるのが難しく存続の危機にありましたが、規制が緩和されるとお客さんがどっと押し寄せ夫婦交換を楽しんでいるカップルが大勢いるのです。
 なおこのクラブを利用するにはワクチンを2回接種するのが義務です。来場前にはコロナの抗原検査も必須。そんな入場規制があっても来場したいという方が大勢いて、イギリスにおけるスワッピング人気を裏づける証拠といえましょう。
 さらにこのようなスウィンガー人気は北部にとどまらず南部のお金待ちがリゾートに出かける場でもヒートアップ。デヴォン州トーキーにある「Renamed Within Temptation」というパブは、外側は田舎の伝統的な店ですが5000万円をかけて改装しました。
 コロナの規制緩和後にボンデージのグッズや部屋を備えたスウィンガー大歓迎のセックスクラブとして開店。今や数百キロ離れたところからもお客さんが押し寄せる大人気の社交場となっています。プレイルームは30人収容可能で折檻の機器も備え付けられ、プールやダンスホールも完備しています。


実は売春が大好きなフィンランド人

  日本人は、北欧諸国にクリーンなイメージを抱いている人が多いようです。とはいえ人間はどこでも同じ。フィンランド人も日本人と同じく性風俗が大好きなのです。
 たとえば2019年に3名のフィンランド人がスペインで逮捕された事件。なんと2010年から売春の手配師業をしており、9年あまりの間に4000億ユーロ(約51億円)もの大金を稼ぎ出し、そのほとんどをマネーロンダリングしていたのです。
 欧州警察組織の「ユーロポール」が12カ国を対象として行った大規模な調査で、この3名はスペインに滞在しながら「Sihteeriopisto.net」というWebサイト経由で、フィンランドとスウェーデンで売春の仲介をしていたことがわかりました。
 しかも驚くことに、このサイトは逮捕直前まで公開されていたのです。女性の大半はナイジェリアなどのアフリカ諸国からフィンランドやスウェーデンに斡旋されていました。フィンランドで売春自体は合法ですが、手配や斡旋は違法です。
 
ナイジェリアなどアフリカ諸国から多くの女性を連れてきていたことから、フィンランドとスウェーデンのお客さんはアフリカの女性が好みだとわかります。多様性を重要視するので、求める異性も外国人というのがいかにも北欧的です。
 さらにフィンランドではアメリカやイギリスのような「マッサージパーラー」も大人気です。ニュースサイト「Yle」の調査によると、フィンランド全土にはタイ人が勤務するマッサージパーラーがあり、その多くは普通のマッサージではなくスペシャルサービスを提供しているとのことです。
 アメリカ国務省が発表した「Trafficking in Persons Report2012」によれば、フィンランドのほぼすべての街に人身売買で連れてこられた女性や男性がおり、風俗産業や家政婦、単純労働者として働かされているとの報告があります。フィンランドの人身売買は国連やアメリカ政府も認識しているのです。
 これらのサービスに関してフィンランド内務省は2010年、報告書を発表しました。ところがその後、政府からのアクションは特になく、フィンランド社会でもタイ女性の状況や人身売買で入国している人もいたことには関心が低いのが現状です。
 「Pro-tukipiste」のように風俗産業で働く女性の権利について活動している非営利団体のなかには問題に関心を抱くところもありますが、なぜか女性の権利や人権に関して活動している団体の多くが風俗産業における外国人女性の待遇や人権には黙秘しています。


フィンランドでも「パパ活」が大人気

 日本と同じようにフィンランドでも「パパ活」は大人気です。「Yle」はこの実態を調査するために「Sugardaters」と「Richghmeetbeautiful」の2つの主要なパパ活サイトに23歳の女性として登録し反応してくれるパパを探しました。
 登録直後から犯罪歴がある人、大統領から名誉のある称号をもらったビジネスパーソンなどさまざまな人から連絡がありました。同紙がインタビューしたユーザーには1ヵ月で1200ユーロ(約15万円)のお手当を稼ぎ出す人、17歳からこのサイトでバイトをする人もいたそうです。
 欧州のパパ活はフィンランドに限ったことではなく、ここ10年ほどヨーロッパ全土で流行しています。そのなかでもデンマークに本社がある大手の「Sugardaters」には、2015年の時点でデンマークのユーザーが45,000人もいたのです。
 おもしろいことにデンマークをはじめヨーロッパのさまざまな国では、未成年者と性的な関係をもつことや売春などが違法にもかかわらず援助交際のサイトが堂々と存在しています。大手メディアでも報道されており、サイト閉鎖もなく普通の出会い系のように運営されているのです。
 「Sugardaters」でユーザーが募集できるのは「パパ」だけではありません。援交してくれるママ、お兄さんなど、ありとあらゆる「支援相手」とバイト希望者を結びつけています。多国籍展開なので欧州各国にユーザーが存在。主なユーザーは若い女性と中年以上の男性なのですが、なかには中高年女性で「パパ」を探している人もいるのです。
 これは金銭目的ではなく「自分に自信を持ちたい」からです。子持ちの40代から50代の女性がかなりセクシーな写真を投稿しパパを探す。そのなかには60キロ減量した40代の女性や、体重が150キロを超えていると思われる女性もいる。イギリス人の彼女たちは2015年に「Sugardaters」の公式カレンダーに登場しています。
 イギリスでも2010年代から「パパ活サイト」は大人気でした。大手のひとつ、「Seeking Arrangement」は登録者の半分以上が大学生です。
 政府が補助金をカットして大学の学費が年に150万円近くになったうえに、リーマンショック後、家計が苦しい人たちが増えたことが背景にあるようです。バイトの代わりに資金援助してくれる「パパ」を探す人々であふれています。
 エンジニアの47歳になる父親と住む25歳で大学生のロイスさんはなんとある日、お父さんが自宅のラップトップで「Sugardaters」を見ており、自分の同級生とメッセージをやり取りして援交していることを発見し、たいへん驚いたようです。

 


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