長岡百穴古墳(ながおかひゃくあなこふん)は、宇都宮市長岡町にある横穴墓群です。
長岡百穴と略称されることが多いそうです。
栃木県指定史跡 長岡百穴古墳 52基 昭和30年7月26日指定
凝灰岩路頭の斜面に掘り込まれた横穴群は、現在52基(東群44基、西群8基)が南を向いて開口している。しかし重複して掘り込まれたものもあり、実際はもっと多くの墓穴があったことは確実である。
これらの横穴の基本形態は、羽子板型の玄室(げんしつ)から玄門(げんもん)を経て直接前庭部(ぜんていぶ)へ続くもので、羨道(せんどう)に当たるものはみられない。玄室の奥壁はアーチ型でほぼ垂直であり、玄門もほぼ同じ形で中央部が長方形にあけられている。玄門には扉石を嵌込んだとみられる切込みがあり、現在はないが、当時はほとんどの横穴に扉石があったであろう。
この横穴群の造られた時期は明らかではないが、全国的に横穴群が広がった7世紀前半と位置づけるのが適当であり、群集墳のように家族墓的性格をもったものといえそうである。
なお、現在各室に観音像等があるが、これらは後世のものである。
栃木県教育委員会・宇都宮市教育委員会
<現地にあった案内板から>
2008年9月22日訪問 |