【 朱鷺ならぬ「中国産トキ」の繁殖 】


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日本では、環境省を先頭に中国産トキ(日本で絶滅した朱鷺は「朱鷺」と呼ぶ)の繁殖に力を入れている。

1999年6月、中国から借り受けた1組のトキのつがいによって1羽のヒナが誕生した。
以来、人工繁殖を続けて、2008年の繁殖期前には95羽になったらしい。
将来的には、この中国産トキを日本で自然繁殖させることを目標としていている。

報道などによると、2008年秋には野生復帰開始を目指していて、2007年6月から野生復帰訓練が始められている。
さらには、鳥インフルエンザなどの感染症が発生した場合などに全てが死亡することを避けるため、環境省でトキの分散飼育が計画され、これに応えて新潟県長岡市、島根県出雲市、石川県が受け入れ先として立候補した。
2007年12月には4羽(2つがい)が多摩動物公園移され非公開の下で分散飼育が開始された。

ところで、日本ではブラックバスやタイワンザルといった外来種が日本の在来種を脅かしている。
また、セイタカアワダチソウが日本の美しい風景を台無しにしている。
他にも、同様なことが多く見られているところであり、このまま見過ごすべきではない。なんとなれば、人間の勝手な行動で日本の生態系が壊され続けているのだから。

さて、「中国産のトキ」を繁殖させて日本の空に放つことはどうなんだろう?。
それをもって、「自然保護やエコのキャンペーンにしたい。」気持ちや、「観光資源にしたい。」思いは分かる。
しかしそれは、ブラックバスを湖に放つことと違うのだろうか?。

法律に基づいて国がやることとはいえ、人間が環境を破壊したことと同じく、人間が環境操作しているに過ぎないと考える。

<前提>
「トキが渡りをしていた。」という説もあるが、もしそうなら「中国産トキ」と言う必要はないだろう。
同時に、「日本の朱鷺が絶滅した。」などと言う必要も無い。
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