私は通勤に車を使っている。 ある日、帰宅する途中の道路(追い越し禁止区間)で「あおり運転」のような車が私の後ろを走っていた。その時の私の走行速度は法定速度プラス10キロであった。皆さんも「あおられた」ことはあると思うが、嫌なものである。 そのドライバーは「あおり」のつもりではなかったのかもしれないが、車間距離をつめてついてくるのである。 ちなみに、私は「あおり運転」とは「車間距離をつめるなどして前の車に威力を与え、前を走っている車がもっと速く走るように圧力をかけるような運転のしかた」と理解している。 いずれにしてもその時は「何か飛び出して、私が急ブレーキを踏んだ時、追突を避けることができるんだろうか?」と思えるほどの距離だった。 追い越し禁止区間を過ぎると、飛ぶような勢いで追越ていった。 前の車をあおるくらいなら、追い越し禁止区間であろうとも追い越していけば良いのに・・・、自らが違反するようなことはせずに前の車に速度違反を迫るのは、卑劣なやり方といえる。 そんな車の後ろを眺めながら・・・、私はそのドライバーの幸せを祈ることはできない。むしろ、自損事故で痛い目を見ることを祈念するのである。 まあその人も、己の幸せを祈って欲しいとは思わんだろうが・・・。 私は車の免許をとってから26年経つ(2001年現在)が、その間、免許証の上では無事故無違反である。そうそう、バイクの2年を加えると28年か・・・。 免許証上と書いたのは、「違反をしたことはあるが幸運にもつかまらなかった」こともあるからである。 というのは、私も常に法定速度で走っていたわけではないし、買い物などで駐車違反のところに車を置いたこともある。 一方、1〜2分の路上駐車で反則切符を切られたというような人の話も聞く。 だから、今まではラッキーだったという側面があることは承知している。 しかしそうは言っても、私が無謀な運転をしているかといえば、それはほとんど無い。 例をあげてみると・・・。 冒頭に書いた「あおり運転のような車間距離」で走ることは無い。言うまでも無く、前の車が急停車したときのことを考えると・・・、怖くて近づけない。 また一時停止の所では停止線の前で止まる。ところが、恐ろしいことに止まらない人がけっこういるし、停止線をずいぶんオーバーする人も・・・、怖い怖い!。 国鉄職員であったこともあってか、踏切では必ず止まる。当時、先輩や上司から「国鉄職員は踏切事故を起こしたら即クビだ」と言われ続けていた。 それから、法定速度オーバーをしなかったとは言わないが、オーバーしたのは見通しの良いところだけであったし、せいぜい10〜20キロ。 ところで、法定速度は誰が決めるのか分からないが、例えば「どう考えても、ここは40キロじゃなくてもいいよなー」 と思えるところがあると思う。 車を運転している以上、安全運転を心がけていても「不幸にして事故を起こしてしまう」可能性はあるし、実際に起こしてしまった人は、本当に気の毒である。こんな言い方をしている私も何時起こすかわからない。 一方、「あの運転じゃあ、事故を起こしてもしかたないよね」という運転もある。そういった人には、残念ながら同情は集まらない。 仏教では因果縁起ということを言う。因果とは「結果には原因がある」ということである。 速度違反でつかまるという結果には速度オーバーで走ったという原因がある。追突事故を起こしたという結果には車間距離をとっていなかったという原因がある。 車の運転には気をつけたいものだ。 |