恥ずかしながら親孝行らしいことはほとんどしなかった私ですが、母親が倒れる3年前、平成25年(2013年)8月頃、母親(阿部ナカ)に滋賀県行きを提案したことがありました。 滋賀県には母親の姉(チノさん)とその夫(常夫さん)、息子さんご夫婦が住んでいます。
チノ伯母さんと常夫伯父さんはいとこの関係で、琵琶湖の湖岸(東側)の干拓地で農業をするために滋賀県に移住したのだそうです。
私も滋賀県には、母親に連れられて小学生と中学生の時に行ったことがあります。
小学生の時は、最寄り駅の安土駅から歩いて、その時に「鉄人28号」のプラモデルを買ってもらったような記憶があります。 中学生の時は、伯母さんたちの家の前には小さな用水路のような流れがあったのですがそこで小魚を釣ったこと、いとこに琵琶湖に連れて行ってもらって泳ぎシジミ獲りをしたことなどが思い出されます。それから、常夫伯父さんに彦根城・金閣寺・琵琶湖大橋などにも連れて行ってもらいました。
前列:伯母さん・伯父さん、後列:私・妹・阿部ナカ(琵琶湖大橋をバックにして)
滋賀県行きの提案は次のようなものでした。
「八十八祝いの前倒し 滋賀県訪問(案)」 日にち 今年の10月・11月、来年なら雪が消えてから。
日 程 1泊2日か2泊3日
岩沢~近江八幡市(旧安土町)の往復は私が車を運転する。
所要時間は片道約5時間 妹も同行できるなら、してもらう。 迷惑を掛けられないので、滋賀県の家に泊まるのではなく、近くのビジネスホテルに宿泊する。あるいは、伯父さん・伯母さんと母親・妹が近くの温泉旅館にでも宿泊する。
八十八祝いの前倒しなので、費用は私持ち。
いずれにしても、私は他に行くところがあるので宿泊は別行動の予定。
行き
岩沢を朝4:00頃出発 安土に午前9:00頃到着 帰り
安土を午後4:00頃出発 岩沢に午後9:00頃着
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母親はチノ伯母さんと電話で相談しましたが、計画は叶いませんでした。 その時は「またそのうちに行けばいいか」と考えていたのですが、こうなってしまった今思えば、残念でなりません。
母親の葬儀は平成30年(2018)6月に行いましたが、その翌年令和元年(2019年)6月に、妹夫婦も誘って滋賀県へ行きました。母親の供養もかねて、小さな遺影も一緒に。 妹が、昔滋賀県を訪問した時の懐かしい写真などを持参して、皆でそれを見ながら思い出話をして、常夫伯父さんチノ伯母さんとも楽しく有意義で貴重な一時を過ごすことができました。
常夫伯父さんは十日町市中条地区の出身で、実家は伯父さんの弟さん(直三さん)が後を継いでいます。
ですから常夫伯父さんに、現在の実家の様子や直三さんご夫婦の様子を見せてあげたいと思い、直三さん宅を訪問して動画を映させてもらい、それでDVDを作って、滋賀県訪問前に郵送したのでした。同じものを直三さんにもお渡ししました。
そのDVDにはチノ伯母さんと母親の実家があった場所の様子なども収めました。 そういう作業をすることで、思いがけず直三さんご夫婦と親しくお話をすることもできました。
直三さんも兄の様子を知りたいだろうと思ったので、滋賀県での一時を動画に映して作ったDVDを直三さんにお渡ししました。同じものを滋賀県にも送りました。
喜んでもらえたものと思っています。
6月に滋賀県を訪問した時、常夫伯父さんは肺気腫を病んでいて、酸素吸入器を使っていましたが、同じ年の9月に亡くなってしまったのです。
叶わなかった母親の滋賀県行き、母親の死、妹夫婦との滋賀県行き、それに関連した直三さんご夫婦との交流、常夫さんの死・・・、何か因縁を感じた出来事でした。
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