【 「オカリナ」デビュー(その2) 】

 演芸大会の日も迫り、練習時間をとることが出来ない状況の中で、「それでも少しは練習しなけりゃまずいだろう」 という思いはあるわけで・・・、1回だけ全員の練習日を設けた。  「練習しますから、皆さんお集まりください」という主旨の回覧板を回して、ある日の夜、メンバーに集まっていただいた。

 メンバーは9名、「出来るのかなぁ」と心配だった2部合唱は思いのほか(メンバーの皆さんごめんなさい)のものであった。
というのは皆さん学校できっちり教わっているだけに、低音部を歌える人が何人もいらっしゃって、合唱の方は心配無いという感じであった。
一方私は・・・、晩飯の後はもちろん通勤途中の信号待ちの車内でも、時間があれば「里の秋」と「花」を吹いていた。

 それまで使っていたト長のオカリナだと、歌う人達が合わせるのに辛いのでハ長の笛を新たに購入したのだが、 オカリナの心地よい響きは高い音域にあると思うので、1オクターブ高いものを購入したのであった。
1オクターブ高いってことは、小さいオカリナだということで・・・、指使いがけっこう大変だったりする。
 ちなみに私のオカリナは「松本寿和さん」という方の製品である。松本さんは群馬県太田市にお住まいの「オカリナ製作&奏者」で、 CDも出していらっしゃる。群馬にいる時にはオカリナ製作教室に参加させてもらったり工房におじゃましたこともあった。

 さて演芸大会当日、我々2組の出番は2番目であった。
 盆踊り大会や演芸大会は近くのお寺の境内で行われるのだが、 思えばそういった催しで境内に出かけたのは久しぶりであった。たぶん、15年くらい前に盆踊り大会を見に行ったのが最近のことである。
 それだけに、(多分どこにでもあるような)その会場の雰囲気はとても懐かしく、しかも新鮮であった。

 オカリナ演奏デビューはやはり緊張したものの、無難に終えることができた。ちょっとトチッタけど・・・^^;)。
 ホッとして舞台を降りようとした時、近所のおばあさんが花をくれた。その時の一言が可笑しかった、「ばあさんで悪いけど」だって(^_^)・・・、ありがたく頂いた。

 自分の出番が終わると、メンバーによる打ち上げの準備のために家に帰ったので、その後の出し物は見なかった。組長は雑用で忙しいのだった。
打ち上げといっても乾き物のツマミとビールくらいなのだが・・・、とても美味しいビールだったのはいうまでもない。

ところで「里の秋」と「花」、あれだけ練習したのに・・・、いま吹こうとしても吹けないというのが情けない・・・(T_T)。


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