新潟県小千谷市岩沢地区にある「不動寺の桂林」には、小さな石仏が12体あります。
入口の左右に2体、正面に6体、右後方に4体で、いずれも地蔵だと思われます。
地蔵の特徴と言えば、一般には剃髪した僧形で袈裟をまとい、左手に如意宝珠(にょいほうじゅ)、右手に錫杖(しゃくじょう)を持つことだと思います。
一方で、六地蔵の特徴として合掌、蓮華・錫杖・香炉・幢(どう:旗の一種)・数珠・宝珠などを持物とするというのがあるようです。
桂林の石仏は、それらに合致しているようですし、なにより「僧形で袈裟をまとっている」という点で、地蔵と考えて良いと思います。
幢を持つ地蔵が2体、合掌する地蔵が2体、如意宝珠と錫杖を持つ地蔵が2体、蓮華を持つ地蔵が2体、香炉を持つ地蔵が2体、数珠を持つ地蔵が2体のようです。
それぞれが2体ずつというのは、何か意図的なのかもしれません。
<追記 令和2年5月25日>
「十二地蔵」というタイトル、間違いではないけれど、特別な地蔵のような印象を与えるかもしれません。
また「意図的なのかもしれません」も根拠があるわけではなく、今思えばむしろ「桂林の2組の六地蔵」が正しいように思います。
(2011年6月13日訪問) |