八珍柿で干し柿作り
「越後七不思議(えちごななふしぎ)」というのがあります。
越後国(現在の新潟県)に伝わる珍しいことがらを7つ集めたものだそうです。
「八珍柿(はっちんがき)」は渋柿の品種で、正式名は平核無柿(ヒラタネナシガキ)と言い、実の中に種のできないカキの変種です。
この八珍柿は「越後七不思議の次に珍しい」の意から「八珍」と名づけられたのだそうです。
うちの庭にも(多分)60年以上経った八珍柿の木があって、毎年実を着けます。
焼酎を使って渋抜きする「樽柿(たるがき)」はこれまで何度も作って味わいました。
一方で干し柿は3年前に初めて作り、今年もやってみました。
(2017年10月~11月)
家の傍にある八珍柿の木です。
毎年沢山の実をつけてくれます。
干し柿にするには、少し枝を付けた状態で八珍柿をもぎ取ります。
その理由は・・・。
3年前には何も考えずに枝からもぎ取っていたのですが、それでは上手く吊るせないことに気づきました。
吊るすための紐を結ぶ枝を残しておかないと、干し柿が紐から落ちてしまう・・・。
このようなT字形で果柄と枝を残しておけば、皮をむいた八珍柿が紐から外れる心配はありません。
後は皮を剥いて吊るすだけなのですが、吊るす前に熱湯に浸して表面を殺菌しないとカビの原因になります。
このように、皮をむいた八珍柿を殺菌します。
3年前の時はそれをしなかったので、ほとんどカビてしまったのでした・・・。
皮をむいた八珍柿を吊るしました。後はカビずに甘い干し柿になってくれるのを待つだけ・・・。
6日後の様子です。
表面は乾いてきました。
11日後の状態です。
この年は秋晴れの日が少なく、雨がちの晩秋でした。
熱湯で殺菌しているとはいえカビの心配もしたのですが、今回の干し柿はどうにか頑張ってくれています。
1か月後の様子です。干し柿らしくなってきました。
そろそろ、良いみたいですね。
時々試食しながら、約40日後に干し柿が完成しました。
このような、美味しい干し柿になりました。
これまで干し柿はそれほど好きな食べ物ではなく、あまり口にすることがなかったのですが、認識が変わりました。
緑茶のお茶うけにも最適だと感じました。